紀州材の小屋 2006.10竣工

紀州材の小屋

2006.10

紀州材で造ったの農業用倉庫です。
農業の盛んな紀北地域には数多くの農業用倉庫が建てられていますが、予算や規模などの問題で鉄骨造で鉄板張りの倉庫が主流となっています。
しかしながら自宅のすぐ横に建てることが多く、せっかくのご自慢の家が台無しなっているケースを散見します。
この倉庫ではご依頼主の山で山林整備の為伐採された杉材を利用して建設しています、年月を経てご自宅や周囲の風景に馴染んでいくことを目指しています。

大切にしていること

ここ数年で外壁に木材を張ることが設計士の手がける建物で増えています。世界的なエコ意識の浸透、忘れ去られていた手作り感の再確認、ハウスメーカーとの差別化など様々な理由があると思われます。
かと言う当事務所も2000年頃から内外装に自然の木材(無垢材)を使うことを主眼において設計を行ってきました。
しかし、まずは外部に安易に木材を使うことは危険であることをご依頼主にご理解して頂くことから設計を初めています。
当物件においては庇を設け基礎を高くして雨水の影響を減らしています、また着色せずに木材その物を自然薬品により変色させ色落ちしないようにしています。配慮を怠りデザイン重視で外部に木材を使うことはあって行けないと思っております。