南中の家K邸 2004.8竣工
南中の家K邸
2004.8
1999年に設計を終え、途中の工事中断を含めて5年の歳月を経て完成した自邸です。
当時、現在のように誰もが木質系の内外装を意匠としている訳ではなく、バブル崩壊後の新たな方向性を模索していた時代ではなかったでしょうか?
そんな中、20代後半の私は自邸において新たな住宅を提案するのではなく自分の中に存在する住宅のイメージを完成させる事により、今後の新たな目標が見えてくるのではと考えていました。
- 正面外観 外壁は桧材で内部にシャッターブラインドを内蔵
- 東面外観 屋根はチタン亜鉛の自然な発色
- 西面外観 紀北特有の夏場の西風を考慮
- 外壁塗装後4年の状態 5年毎にメンテナンスの予定
- 内部玄関 火山灰の塗壁
- 玄関より外部を望む
- 玄関吹抜け 高さ9Mで見上げる高さ
- 廊下は桧格子のトンネル
- LDK 伝統的な田の字プラン
- 居間とダイニング 落ち着いた配色
- 居間とダインイングの夜景
- 和室と居間 間仕切は収納可能
- 居間の夜景 コタツ派スタイル
- 格子使った収納室
- 玄関の夜景 階段の向こうは和泉山脈の借景
- 玄関の夜景 トップライトより熱気を排出
考えていたこと
「風土に適し何世代にも渡り住み継がれる家」
これが私の目指していたものです、核家族化が進み住宅に対する考え方も日々変化する現在において、かなり保守的な考えではありました。
当時、紀の川市周辺に数多く残る農家住宅(しころ形式)やその工事を仕切る大工さんの影響を大きく受けていたのではと感じています。
構造はコンクリート造の柱梁に木造の屋根や壁を取り付けたスケルトンインフィルの概念を導入しています(つまり将来、木造の部分を変更することにより大規模な改修工事を行えるようにしています)
骨組みであるコンクリート造部分には水の少ないコンクリートを使用し、フッ素樹脂の塗装をすることによって長寿命化を計っています。
逆に木造部分は、必要に応じての塗装や張り替えやすい事を前提に設計されています、つまりメンテナンスをしながらいつまでも住める家となっています。
内装は、杉材(龍神材)の梁をそのまま見せることを中心として、火山灰を材料とする塗壁で仕上げています。当時よりデザインの為のデザインを好んでいなかったので、工法や構造を反映した飾りのない意匠となっています。訪れた方に素朴な家だねと言われることが多く、そうだなと再認識しています。建築関係者からは懐かしいデザインであると指摘されていま
す、自分が育ってきた70年代80年代の影響を色濃く反映したものだと思っています。
時は新世紀、新たな方向性の創出が現在のテーマとなっています。