和歌山市の家Y邸 2010.5竣工
和歌山市の家Y邸
2010.5
計画は市街化調整区域にあるご両親の畑に、建物を建てる許可を得ることから始まりました。ご依頼主の積極的な協力もあり司法書士に依頼することなく安価で諸官庁からの許可を得られ、無事に本格的なスタートへ。
回遊性のある「田の字プラン」、本格的な和室、木製ベランダなど、ご依頼主からのキーワードを受け、当事務所のポリシーである建物としての質の高さを第一にし、共に様々な意見を出し合い実現した家です。
白い特別注文のパワーボード製の外壁に、腐朽に強いアメリカンレッドシダーの木材でアクセントと個性を出しています。
内部は無垢の木材でナチュラルな仕上となっています、杉材の使用されることの多い昨今ですが、あえて節の無い桧材とホワイトアッシュ材を使い上品にまとめています。
周辺の広い田園風景を生かすように、考えらた窓からは花火大会の打ち上げ花火が見えるはず?です(^_^)v
*当住宅は和歌山防災センターによるエコポント対象住宅証明第1号となっています*
協力施工店-株式会社駒場工務店
大切にしていること
私に一つの転機を与えて頂いた、ご依頼主との出会いでした。
昔のように、近所の信頼できる大工さんに、仕事を依頼すると言うような良き時代は去りました。皆さんに存在を知って頂くように、設計事務所も情報の発信を必要とするようになってきています。
ここ数年で、工務店や広告店が主催するコンサルタントを通して設計事務所が仕事を得るスタイルが増えてきています。
確かに、少ない費用で宣伝してもらえる設計事務所にとっては、都合の良いシステムですが、一方工務店は一軒当たりにすると100万円近いまたはそれ以上の費用を広告に使うことなります。
これは、間接的にご依頼主が払うことになります。
設計事務所や工務店のメリットの一つに、広告費や営業経費が少ない分、建物にお金を掛けられると、多くの設計事務所は公言していたはずです。
大量仕入れのメリットの低い、設計事務所の建物が多くの広告費を使うとなると、デザインは良くても価格に対する質を確保するのは非常に困難です。
広告するなら、設計事務所は設計事務所の自費ですべきと私は考えています。
設計事務所としては、致命的に不利な道を選んだ当事務所に、ご依頼主はやって来てくれました、数々の広告を行う会社を見た後でも、内容を見て判断して頂けたことを光栄に思っています。